「無料のお絵描きツール「pixia」での透過処理ってどうやるの?」
「フォトショップやイラストレーターでないと描けないのでは?」
と悩んでいませんか?
実はpixiaには多機能なツールが搭載されていて、私たちが思っているよりも高性能なお絵描きツールなんです。
なぜなら、私も実際にpixiaでLINEスタンプのイラストを作成、透過処理をしてLINEスタンプを販売できたからです。
この記事では、30枚の画像を使い、pixiaでイラストの描き方と透過処理のやり方を解説します。
記事を読み終えると、今後pixiaの性能の高さを存分に発揮して、LINEスタンプを作成、販売できるようになります!
Contents
イラストを描くファイル作成
LINEスタンプに必要な画像サイズを用意します。
- スタンプ:370×320ピクセル
- メイン:240×240ピクセル
- タブ:96×74ピクセル
サイズは幅×高さです。
スタンプの画像は必要数に応じて作成します。最低8枚~最大40枚。
メイン画像とタブ画像は各1枚ずつ用意します。
このサイズ内であれば、どの大きさでも申請できますが、スタンプはより大きく見せたいのでサイズは最大限使うほうが良いでしょう。
スタンプのファイルを作成
実際に規定の大きさのファイルを作成してみましょう!

pixia画面上の一番左の新規作成をクリック。

幅と高さを設定。解像度は初期設定で96dpiに設定されているので確認してそのままでOK!
右のミリメートルは触らずに「OK」をクリック。

新規のファイルが作成されました。
ファイルは「pixia」で保存!
LINEスタンプを申請するときには「PNG」という画像形式の保存で無ければ審査に通りません。
ですが、始めは保存しながら描いていくため「pixia」ファイルで保存します。
上部左から3番目の緑色のアイコンをクリックするとこのような画面になります。

ファイルの種類を【標準「pxa」】にします。
ファイル名を私は01、02、~39、40と付けました。
おはよう・おやすみなどイラストに合わせた名前も良いですね!

保存する場所は同じ場所にしましょう。
毎回違う場所に保存するといざ、申請するときに探すのに一苦労します。
保存をクリックすると保存されます。
「pixia」ファイルの完成です!
次に透過処理して描く方法を解説します。
pixiaでの透過処理の仕方
透過とは背景が何もない状態の事を言います。
例えるならガラスのような透明な背景色になります。
レイヤを消しゴムで先に塗りつぶして透過させておくやり方で説明します。
最初のレイヤ(ベースレイヤ)を好きな色で塗りつぶします。最後の方で透過処理の確認で必要になるので、奇抜で濃いめの色を塗りましょう。
そして、必要な枚数だけレイヤを追加します。「編集」>「追加」をクリックすると新規レイヤを追加できます。

- 消しゴムをクリックする
- 塗りつぶしをクリックする
- レイヤにタッチすると塗りつぶし範囲が選択される
- 右クリックで塗りつぶしをクリック
- 領域解除をクリックする
別の方法として、レイヤを選択してDeleteキーを押しても透過処理ができます。
どちらかお好きな方法で透過処理してください。
必要数のレイヤを追加したら、2番目以降のレイヤー全てに消しゴムで塗りつぶします。
「消しゴムアイコン」をクリックしてから、「塗りつぶしアイコン」をクリック。

ファイル画面にカーソルを当てると、塗りつぶす範囲選択が表示されますので、「右クリック」で塗りつぶすをクリックする。
これが透過処理です。

私は下書きをせずに、線画を描きましたが、下書きレイヤにするなら上から2番目にしましょう。
3番目に着色レイヤを用意します。
イラストを描き終えたら、「編集」>「削除」で下書きレイヤを削除します。
この段階でレイヤを確認しましょう!
- レイヤ:色で塗りつぶし
- 下書きレイヤ:透過処理
- 色レイヤ:透過処理
- 線画レイヤ:透過処理
- ~以下全て透過処理
となっていたら大丈夫です。
色の付いたレイヤの上に透明なガラスが重ねられた状態をイメージできるとわかりやすいです。
次にイラストを描いていきますが、1番下のレイヤから描き始めます。
上から線画を描くと、着色の時に線画の上に色が重なって、線画が消えてしまいます。
線画は1番下のレイヤから描き始めましょう。

↑上の図のレイヤは上から
- ベースレイヤ
- 着色レイヤ
- 線画レイヤ
- 線画レイヤ
となっています。
イラストが描き終えたら、レイヤを結合します。
透過レイヤを結合する
間違って必要なレイヤを削除してしまわないように、落ち着いて進めていきましょう。

右の「編集」から「レイヤの結合」をクリック。

レイヤの結合画面で、「新規レイヤとする」と、「透明色も結合する」に合わせて「OK」をクリックすると、このようなレイヤが新規に作成されます。

ここから慎重に不要になったレイヤを削除していきます。
1番上の「仕上げ確認用のベースレイヤ」と、先ほどの「新規結合レイヤ」を残して、あいだにある全てのレイヤを削除します。
「編集」>「削除」からレイヤを削除します。

レイヤが5枚あるならば、1と5のレイヤを残して、2、3、4枚目のレイヤを削除します。
不安になりますが思い切って削除していきましょう!
- 消さずに残す
- 削除
- 削除
- 削除
- 消さずに残す
結果、上下2枚のレイヤが残ります。
次に2枚目のレイヤの白い丸をクリックします。

ここが白い丸の状態だと仕上げレイヤでの仕上げ確認ができないので、「レイヤ合成表示」に切り替えておきます。

仕上げ確認用のレイヤを表示してイラストが透過処理されているか確認しましょう!

透過処理されていると後ろのレイヤの色がはっきりと映し出されます。
キャラクター以外のスペースが透過されていることが確認できました。
次に上下左右の空白を確認します。
空白を確認する
LINEスタンプの画像は、上下左右に「10ピクセルの余白」をとる必要があります。
上と下を足して10ピクセルではなくて、上10ピクセル、下10ピクセルの余白が必要になります。
上下左右、10ピクセルずつの余白があるか確認してみましょう。
「編集」>「サイズ変更」へと進みましょう。
「レイヤサイズ変更」の画面が出るので、左のコマ全部にチェックを入れる。
ピクセルを「10」に設定して、「減らす」に全て合わせます。

画面に表示されている線が10ピクセルとなります。
右側の帽子と上の帽子が10ピクセルの余白よりはみ出しているのが確認できました。
線の位置をだいたい覚えておいて、はみ出している部分をきれいに消していきます。
はみ出し部分を消していく
先ず、イラストレイヤにカーソルを合わせて、消しゴムをクリックします。

次に「領域」-長方形をクリックします。

マウスで左クリック長押しで範囲を広げたりできるので、先ほどのはみ出していた部分を範囲で選択します。

10ピクセルほどの範囲を選択して、右クリック>「塗りつぶし」で消しゴムをかけます。

上もはみ出していたので、同じように右クリック>「塗りつぶし」で消してみましょう。

消し終わったら範囲選択を解除します。領域解除のアイコンはここです。

もう一度10ピクセルの余白があるか確認してみましょう!
「編集」>「サイズ変更」に進み、「レイヤサイズ変更」の画面で上下左右10ピクセル、「減らす」を選択します。

10ピクセルの線の内側にイラストがあれば問題はありません。
多めに消しすぎるとスタンプのイラストが小さくなるので、12~13ピクセル以内で消すように調整しましょう。
そろそろ完成です!ベースレイヤを非表示にしましょう。

キャラクター以外のスペースは白色ですが、きちんと透過されています。
ベースレイヤはこれでお役ゴメンとなりました。削除しますが、1番上のレイヤは消すことができないので、ベースレイヤを右クリックしたまま下にずらします。
すると、ベースレイヤが2番目に移動します。

このレイヤにカーソルが合わさっているのを確認してから、「編集」>「削除」でレイヤを削除します。

スッキリしましたね!あとは保存です。
「PNG」形式で保存する
現在の保存形式は「標準pixia」になっているので、ここから「PNG」に変更します。
左上の「ファイル(F)」をクリックします。

「名前を付けて保存」をクリックします。

保存する場所、保存するファイルの形式をここで変更できます。
ここで「PNG」に変更して保存します。

保存する場所とファイル名を確認して「保存(S)」をクリックします。
メイン画像やタブ画像も同じ要領で余白を10ピクセル空けて作成します。
画面内にイラストに関係のない小さな点やわずかな線があっても審査が通りません。
拡大して何度も見直すようにしましょう。
まとめ
後で透過するよりも初めに透過しておいた方が仕上がりがとてもきれいに出来上がります。
40個のスタンプを作るなら、この作業をメイン、タブを含めて42回繰り返すことになります。
1つ1つの作業を慎重に進めないと、あわてて必要なレイヤを削除してしまうことにもなりかねません。
落ち着いてゆっくりと確認しながら作業を進めていきましょう!
時々パソコンが重くなってpixiaが落ちることもありますので、こまめに保存するようにもしましょう!
世界に一つだけのLINEスタンプを作り上げてくださいね!
2019.7.18